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☆ 夢のような時間 Ⅱ

夢のような時間 Ⅱ

望遠鏡にセットされていた木星には、いくつか衛星が見えていたような気がしたが、はっきりとは確認できなかった。 木星には、ガリレオが発見した大きな衛星が四つあるという。イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト。 現在、観測されている衛星の総数は 115 個にのぼるらしい。先日のプラネタリウムでは、 「エウロパの氷の下には全球的な海があり、生命の可能性がある」と解説していた。

天頂近くを見るようにセットされていた望遠鏡は、「願いの井戸星団」を向いていた。 青・赤・オレンジの星が混在し、色彩が豊かで、まさに井戸の底に散らばる硬貨のようだった。 後ほど、DWARF3 で撮影した写真がこちら。

事前に南半球の夜空を調べる中で、ぜひ見てみたいと思っていたのが「南のプレアデス」。 北半球のすばると同じく、比較的若い星々の集まりである。 終了時間が迫る中、ガイドに無理を言って見せてもらった。 DWARF3 で撮影した写真がこちら。

「星が生まれるところを見てみましょう!」と案内されたのが、「オリオン大星雲」。南半球では、オリオンが逆さまに見える。
宮沢賢治が寝転がって見たと詩に書いているが、まさに逆さである。三ッ星とその上につづく小三ッ星の真ん中にあるのがオリオン大星雲だ。このあたりは、特徴的な星雲星団が多い。昨年末に撮影した「馬頭星雲」「燃える木星雲」もオリオン座の中にある。「バラ星雲」「かに星雲」もそれほど遠くない位置にある。

一時間という夢のような時間は、あっという間に過ぎていった。 名残惜しく、ホテルに戻ってからも駐車場で撮影を続けた。 ツアーに参加していた若い女性に「これはなんですか?」と聞かれて、「これでも天体望遠鏡ですよ」と DWARF3 を紹介しつつ、肌寒さを感じながら機器をセットした。 最後に撮ったのが、南天で最も劇的な天体のひとつといわれるイータ・カリーナ星雲である。

天の川を背景に「良き羊飼いの教会」を撮るという夢は果たせなかったが、 最大の目的であったテカポ湖の星空を、宵闇の中で静かに眺めることができた。 まさに至福の時間であった。 このあと風邪をひいてしまったのは、少し余分であったが――。