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☆ 小さな命との出会い

小さな命との出会い

記憶の中にある海上の森は、私のお気に入りの場所だ。
数年前の初夏、群馬から一時的に名古屋へ戻ったとき、懐かしいその森を歩いた。
足元にふと目をやると、小さなトンボが舞っていた。

最初はかげろうかと思ったが、カメラを向けると、小枝にそっと止まってくれた。
緑に光る、細身で凛とした姿。後で調べると、オオアオイトトンボのメスだった。
鬼ヤンマやギンヤンマの記憶はあるのに、この小さな命には、これまで目を向けてこなかった。

今ならわかる。 よく命を繋いできてくれた。 小さな命こそ、森の深さを静かに教えてくれる。

その出会いが、私の中にある森の記憶を、そっと賑やかにしてくれた。