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2023-09-14 | 世界遺産 姫路城

世界遺産 姫路城

「今なら世界遺産登録30周年で特別公開の櫓も見られるよ!」
宣伝に素直に釣られ、「どうせ行くなら今だ」と、はじめて姫路城を訪れた。

JR姫路駅北口を出ると、直角に伸びる大通りの先に天守が見える。
二十分ほど歩いて大手門をくぐると、「三の丸公園」越しに、薄曇りの空を背景にした姫路城の全容が現れた。
二十四ミリの広角レンズでも収まりきらない。

公園の桜並木が「来春は満開の頃に」と誘ってくる。世界遺産登録三十周年ののぼりが少し興ざめだ。
ボランティアの「時間があれば、こちらからも入れますよ」という声に従い、左端の入口から靴を脱いで上がった。

石垣の石積みや巨木の柱組からは、日本の技術が過去から継承され、さらに改良が重ねられてきたことを知る。
一族の生活の場でありながら、戦の砦としての機能を最優先した緊張感も体感できた。
武士たちの意地が、「戦いを徹底的に追求した機能美」と「威容を示すための装飾美」を結びつけたのだと実感する。
城の形が白鷺の字を象っているように見え、シラサギ城の名にも深く頷けた。

帰宅後、姫路城の話を友人にすると『火天の城』という本を教えてくれた。
安土城もまた、信長のこだわりの結晶だったのだろう。
城跡だけでも訪ねてみたいと思う。

城に人が惹かれるのは、多くの人の思いが結晶しているからなのだろう。
つくられた当時は無謀と思われたものだからこそ、今も価値を放つ。
そんなことを考えずにはいられない一日だった。