
天の川を撮りたくて、重いカメラを抱えて沖縄まで来た。だがその夜、雲の切れ間から見えたのは、久しぶりの北斗七星と北極星だった。それも、南国の夏空の下で。
星の配置をたどるうちに、子供の頃、星を見上げた記憶がよみがえった。あのとき、誰かが、北斗七星を指さして「ここからこうやって北極星を探すんだ」と教えてくれた。今、同じ空の下でその星を見つけたとき、「誰が教えてくれたのだろう?」と自分の「時間の地図」を切ない気持ちでたどっていた。
年月の長さにたじろがない、遠く、深い記憶がたぐり寄せられたのかもしれない。
